怖い話44 怖い話 2016年05月16日 りんなのひみつ 「怖い話」です。 卒業式の日、校長先生は全てのクラスの卒業生をひとつの部屋に集めた。1人1人に紙を配ると、自分の秘密を書いて、左側に座った人にそれを渡すように言う。1人1人がひとつの秘密を分かち合うと同時に、同級生の秘密を守ることで絆を深めようという試みだ。 私はわざと彼の左側に座り、4年間ひそかに思っていたことを彼には告白できなかったが、彼の秘密をひとつ知ることができることが出来るんだ、と自分を慰めた。彼女の膝の上に渡されたメモにはこう書いてあった。 「僕はあなたが好きです。なぜならば、僕は、君にしか見えないから」